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Si je tombe dans l'amour avec vous

C-6-3 菜々宮の陰謀

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 新しい年は、あの忌まわしい家によって、早々に汚された。

「顧客情報が流出!?」

 

新年早々、保育所に復帰した私は、開所前の支度を終えた所で、掛ってきた電話に出て、思わず叫んでしまっていた。

『そ、そうなのよ。この事はまだ会長と副社長しかご存じないんだけど、どうやら誰かにハッキングされたみたいで…。』

 電話の相手は綾橋の会社に中途採用された尚で、彼女は今、彼女の実力を認められ、会長秘書と副社長の主任秘書を兼任している。その彼女が言う事なら、それは本当の事なのだろう。

『どうして…、誰がこんなこと・・・。それでなくとも今は大変なのに…。』

 本当に参っているのか、尚の声は憔悴していた。
 でも、その尚の言葉に、私は何処か疑念を感じた。
 尚はそんな私に構わず、苦しい本音を漏らしていく。

『ただでさえ社長が辞めてから取引先が少なくなったのに、今回のこの騒ぎ・・・。ねぇ、私、どうしたらいいの?』

 持っていた携帯を落としてしまいそうになった。

 智は会社を辞めたとは言っていたけれど、そこまで大変なことにはならないだろうと私に言っていた。ただ、お義父様の負担が多くなり、副社長が社長に昇格するだけだと言っていた。

 なのに、なぜ。

 私がそのまま思ったことや聞いたことを尚に言えば、彼女は「冗談じゃないっ!!」と電話の向こうで激昂した。

『社長は彼しか務まらないって、重役会議で満場一致したの。だから、事実上社長は無期限の空席になってるの。副社長も社長の下だからこそ副社長をしてきたって言ってるの。社長は吉乃、会社は社長を求めてる。だから、吉乃、』

 そこでぷつりと、私は携帯の通信を一方的に切った。

 まだ開所前だというのに、一台の高級車が保育所の門前に静かに止まる。

 その高級車は、私が売られる時に買われたもので、つまり、その高級車の持ち主は私が結婚するまで住んでいた家の人達だ。

 車のドアで運転手によって開けられ、一人の男と女が下りてくる。

 そしてヤツらは私をその視覚におさめるなり、グニャリ、と醜い表情で嗤った。それだけで私の体はまるで金縛りにあったかのように動かなくなった。

 動きたいのに、逃げたいのに、足が、声が、自分の身体の総てが想い通りにならない。そうこうしている内に、奴らは私の前に立つと、硬直して動けない私の携帯を持っている左手を掴み、更に笑みを深めた。

「久しぶりだな。少し見ない内に、ますます淫らな身体になったな。流石は『抱き人形』だ。」

「あなた、ここは外です。少しは考えて下さい。」

「ふん。相変わらず煩い女だ。」

 二人の会話が異常だとか、それでも夫婦かなんて言葉は出ない。

 触られた手が、掴まれた手首が、一瞬にして私をあの忌まわしい過去に引きずり込んでゆく。
 それをいいことに、私の身体を好き勝手蹂躙していく、父とも呼びたくない男。男もそれを理解している。それでもなお、この男は。

「お前の嫁いだ家が大変な事になってるらしいな?」

「・・・・・・ッ」

「何だ、その目は。調教しなおさなければならんな。――菅谷」

 奴にそう言われ、ハイと答え、私の前に進み出てきた男に、我を疑った。
 その男は、紛れもなくあの時の非常識男だった。

「コレを車に。」

「畏まりました。」

 いやっ、と、拒絶の声をあげかけた私は、しかし、それは叶わなかった。

 過去に無理矢理植え付けられた官能が、拒絶を阻んだ。
 拒絶をすれば拒絶するほど植え込まれた快感。
 
 本来ならばそれは自己防衛になる筈だった。でも、今は。

 菅谷と言う男に無理矢理車に乗せられた私は、一緒に乗り込んできた男によって動きを封じられ、車を一緒に降りたはずの、本来ならこの男の妻である女は、そのまま車に戻るわけでもなく、どこかへと去ってしまった。

「そうだ、逆らわなければ優しく抱いてやる。なあに、また前のようにあの部屋で一日中過ごすだけだ。――お前以上に淫らな雌はいない。」

 ゆっくりと動き出した車の中で、逃げる事も出来ず、敢無く拘束された両手を車内の頭上の手すりに止められ、私の身体は奴の手に堕ちた。

 感じたくもない快感が、出したくもない声が、私から出るなり、奴はひどく満足げに嗤った。
 それを認めて、見るのも嫌で、私は硬く目と心を閉ざした。


 でも、この時の私は、後で自らこの男に抱かれようとする所まで心を追い詰められる事になるだなんて、思いも寄らなかった。

 
 奴に拉致される前に気付かぬ内に落とした指輪。
 それに気付いて貰えなければ、私は二度と智の許には戻れなかったと思う。
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