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Si je tombe dans l'amour avec vous

C-2-3 真夏の日の悪夢①

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 8月10日、水曜日。
 空に雲の一つも浮いていない、良く晴れた日。
 この日が、私が生涯忘れる事が出来ない、これからの騒動の幕開けになる日になるなんて、一体、誰が予想できただろう。

 

私は類と付き合っていた頃から、あまりデートの行き先は気にしない方だった。
 
 ただ、一緒にいられれば幸せで、嬉しくて、行き先なんか関係なかった。だから、たまに何処に行きたいかと聞かれ、尋ねられた時は、困惑して何も答えられなくて、あやふやに笑って誤魔化していた。類もそんな私の性格を熟知していたから(類と私は幼馴染だった。)、雑誌のデートコースを忠実に守ったり、何もしない日もあった。

「吉乃、新しい靴はいらないのか?」

 智が選んだデート先は某有名デパートで、いわゆる買い物デートだった。

 今日の私は、髪を左サイドにまとめて流し、六分丈の白いチュニックワンピースに、ジーンズの生地で出来たレギンスに、五センチのヒールのサンダルという控えめな服装で、智はカジュアルなパンツとジャケットというスタイルで、デパートに来ているお客さんの視線を一人占めしている。

 私がボンヤリとそんな事を思いながら、靴売り場を見ていると、それに気付いた智が、靴売り場の前で足を止め、私の足下を見て、私の返事を聞かない内から靴売り場の椅子に座らせ、何足かの靴を店員に持って来させた。

 実を言えば、丁度新しい靴が欲しかった私は、智のその気遣いが嬉しくて、感激したのと同時に、愛しくも思った。

 私が座ったのとほぼ同時に置かれたのは、三足の靴。

 パンプスにハイヒール、そして何故かスニーカー。

 それらを手ずから試足させ、さっさと会計を済ませた智は、無表情ながらも満足気に見えた。

「何もこんなに買ってくれなくても・・・。私だってお金はあるんだし・・・。でも、ありがとう。嬉しい。」

 私が今履いている靴も、実は智が買ってくれたモノ。そればかりか、今、私が身につけているもの全てが、智が買ってくれたモノ。

「あとは鞄とスーツか?体調が良ければ、来週から会社に復帰したいんだろ?」

 紘人から聞いたぞ、と、少しだけ不愉快そうに顔を歪め、私をジロリと睨んだ智に、私は苦笑した。

(そんな顔しなくても良いのに・・・。)

 弁護士の紘人さんとは、あれから縁が切れることなく、継続的に色々仲良くさせてもらっている。
 今では雇用関係だけではなく、個人的に親しかったりもする。

(そう言えば紘人さんって、好きなヒトがいるのよね。利依さん、知ってるかしら?)

 くふふふ、と、妖しげに何かを企むように笑っている私の傍らで、智は怪訝そうに私を見ながらも、鞄売り場を探していた。

 そんな私達の間に、これから嵐を巻き起こすであろう波乱の使者が、静かに、しかし、確実に近付いている事に、私と智は気付いていなかった。
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